二見町船津のれき岩
礫(れき)岩のできかたは、川の水の浸食と運搬のはたらきによって内陸にあった岩石が砕けて下流に運ばれ丸くなり、礫(れき)・砂(すな)・泥(どろ)になります。これらが下流の湖沼や浅い海が沈降することによって厚く堆積して地層となります。この地層がそれ自身の重さによって固まり岩石になるのと前後して、隆起によって地上に押し上げられます。それが風化・浸食によって砕かれてここにあります。想像できないほどの長い時間と地殻変動によって造られており自然の雄大さを感じます。
礫(れき)岩に含まれる一つ一つの礫(れき)を見ると、色や形、大きさが違い、それぞれに何千万年何億年という異なった歴史を秘めています。それがここで一つの礫(れき)岩となって同じ歴史を過ごしていきます。そして、また何億(何千万)年後は別々の歴史を歩み始めるでしょう。
私たちの体も、1億年前は地球上のどこかにあったものが集結して作られていることに考えが巡ります。ひょっとしたら“分子や原子のいくつか”は地球外にあったのかもしれません。
地 図
船津海岸から南方面を望む
北方面を望む
れき岩の拡大写真
更に南方を望む
もっとも大きなれき岩
礫(れき)のひとつが抜け落ちた跡
礫(れき)のひとつが割れた跡
〔割れた礫(れき)の内部が見える〕
その他のれき岩
礫・砂・泥のある海岸
〔二見海水浴場〕
礫・砂・泥のある場所といったらここ二見海水浴場もそうです。周りを見ると“礫の多いところ”“礫の少ないところ”が場所によって違います。こんなところが沈降していく地殻変動が続けば、礫砂泥の地層ができて、長い年月の後には礫(れき)岩となるのでしょう。
礫(れき)が多い |
礫(れき)が少ない |
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コンクリートとれき岩を間違えないように!
次の写真はコンクリートの風化の進んだものです。まるでれき岩にそっくりですね。コンクリートはセメントで固めてあるので酸性の水によって壊れていきます。れき岩とはまったく違うものです。